森元首相の「神の国」発言、再び……
森元首相の「神の国発言」を覚えていますか?
「日本は天皇を中心とする神の国」
平成12年5月、神道政治連盟国会議員懇談会でのスピーチです。いかに釈明しようと、天皇を「現人神」、日本を「神国」とした戦前の国家神道を想起させる内容です。
親鸞会の機関誌でも話題になりました。
この時、首相には各方面から相当なバッシングがあったのですが、そのことを今でも悔しく思っているのでしょうか。
最近、こんな記事がありました。
自民森氏「神」発言の反応違いが悔しい…(日刊スポーツ 2/26)
自民党の森喜朗元首相は26日夜、党参院議員のパーティーであいさつし、オバマ米大統領の施政方針演説に触れ「最後に『この国に神のご加護を』と言ったら、みんなわーっと拍手をした。私は『神』と言って怒られた。今もって忘れない悔しさだ」と述べた。
森氏は首相在任中の2000年5月に「日本は天皇中心の神の国」と発言。「主権在民が理念の憲法に反する」などと批判された。
……これはジョークであって欲しいのですが、本気のようですね。
ともあれ、「神の国」発言は、一国の首相として、かつて『神国日本』が犯した重大な過ちを無視した暴言と言わざるを得ません。
戦前は、「神社は国家の祭祀であり、宗教ではない」とされ、全国民に神の崇拝が義務づけられました。
拒めば、「非国民」とされ、仮借なき弾圧が科せられました。
中でも、阿弥陀仏一仏に向かうという教義を持つ浄土真宗には、過酷な歴史でした。二度と同じ悪政を、この国に甦らせてはなりません。
で、付け加えておきますが、「神の国発言」の時の森元首相は、「神様であれ仏様であれ、天照大神、神武天皇、親鸞聖人さん、日蓮さんであれ、宗教は自分の心に宿る文化だ。それを大事にしようと、もっと教育の現場でなぜ言えないのか。信教の自由だから、どの信ずる神も仏も大事にしようということが一番大事なことではないか」と言っていました。
宗教教育の重要性を言いたいのでしょうが、神でも仏でも、宗教なら何でもいいという、かなり幼稚な宗教観だったのが実に痛いところでした。
言っておきますが、森元首相は真宗王国と言われる石川県の、れっきとした真宗門徒だそうで。それが親鸞聖人と日蓮を対等に並べ、「どちらも大事」と言うのですから、もうどうにもなりません。
親鸞会の法話に是非参詣して、正しい宗教とは何なのか、「神」とは何なのか、しっかり勉強してもらいたいですね。
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