生前予約制……今後の葬儀ビジネスと「本当に残したいもの」とは?
謹賀新年
今年も「親鸞会watch」と、よろしくおつきあいください。
世の中、不況だ解雇だと先行き不安の暗いニュースばかり聞こえてきます。昨年は、緒形拳のように突然亡くなった方もありましたが、その極めつけに飯島愛の死……若い命が失われるニュースを聞くと、何ともやりきれなくなりますね。
今年は一体、どんな年になるのでしょうか。
さて、先日、自宅にセレモニーホールの勧誘員が来ました。
「葬儀はうちでお願いします」とは言いませんが、会員になって月々積み立てていけば、冠婚葬祭は面倒みますよ……とまあ、簡単に言えばそういうことです。
とりあえず用事は無いので、お断り、という流れになりますよね。
ただ、実際に自分が死んでしまった時、残された家族があわてふためくのではないかということを考えると、悪くない話だと思う人もあるでしょう。
思い出したのが、このニュース記事。
外国人参入「葬儀ビジネス」の新風 (読売) 米国では当時、業者側が不当に葬儀費用をつり上げているのではないか、といった不満が消費者の間で高まり、米連邦取引委員会(FTC)が業者側の「説明責任」を明確にするルールを導入。以後、消費者からのクレームが激減したという。 「日本でもサービス内容や料金をきちんと説明すれば、消費者に受け入れてもらえるはず」 そう思い、2003年11月、日本進出を果たした。 キャム社長が最初に考えたのは米国の「pre‐need」(生前予約制)を持ち込むこと。生前に自らの葬儀のやり方を決めておく方法で、米国では、1980年代に急速に広まった。確かに、この方法なら、残された家族は業者の言いなりにならなくてすむ。
突然の訃報に慌てて、葬儀社の選定や見積もりなんて考える暇もなく、ただ業者の言われるままに行って、後から高額な請求が来るというもの。
切り売りのさおだけ屋から高額な請求を受けた話によく似ていますね。
家族が亡くなったというのに、見積書など見ている時間など事実ありません。信頼できる親戚に任せるのも手かもしれませんが、この問題を解決すべく、生前に自分の葬儀を準備する業者が出てきているニュースです。
今後、アメリカの「生前予約制」が、日本でも流行るのでしょうか。
なるほど、先のセレモニーホールの勧誘も、そういうことだったのですね。
残された家族に迷惑をかけたくない……自分が苦労した分、そんな思いを持つ人が多いのでしょう。生前予約も多いとか。
冠婚葬祭の中でも必ずあるのは「葬式」ですからね。葬儀ビジネスは今後も様々な形態が生まれることでしょう。
その流れに呑み込まれ、仏教界も「ビジネス」のように動き出してはおしまいです。
それは親鸞会が、警鐘し続けていることでもあります。
自分の亡き後、残された家族や知人に「葬儀」を用意しておくことも分かります。
しかし、残さねばならない一番大切なものは何なのか。
それは、生きる喜びであり、人生の意義であり、それを明らかにされた親鸞聖人の教えだと思います。
浄土真宗親鸞会では、いつも教えられることですね。
「とってもアラカルト!」カテゴリの記事
- 信仰対象の尊厳を踏みにじる「もっこり」マスコット(2009.07.01)
- インフルエンザで延期の「親鸞聖人降誕会」が行われました(2009.06.23)
- 新型インフルエンザウイルスの裏で急拡大しているウイルスとは?(2009.05.19)
- 桜から届けられるメッセージ(2009.04.05)
- 熱意もてないイマドキ大学生 ~親鸞会が伝えていかねばならないこと~(2009.03.31)
The comments to this entry are closed.
Comments