大揺れの韓国仏教界 キリスト教の大統領と対立!
親鸞会にとっては対岸の火事かもしれませんが、気になる記事を一つ。
キリスト教信者の大統領が、韓国仏教界を大きく揺らしています。
「現政権が仏教を差別」 僧侶ら6万人が抗議デモ(毎日新聞) 熱心なキリスト教信者である李明博(イミョンバク)韓国大統領の政権が仏教を差別しているとして、主な宗派の僧侶や信徒6万人以上が27日、ソウル市庁前広場と周辺で抗議集会を開き、街頭デモ行進も行った。極めて異例の事態だ。 李大統領はプロテスタント系教会の幹部信者。韓国紙によると、ソウル市長時代に「ソウル市を神にささげる」と発言して他宗教の反発を招いた。李政権発足後は大統領の所属教会に連なる人脈が政府高官に起用されているとの批判や、閣僚の「信仰心が不足して社会福祉政策が失敗した」といった発言など問題が続出。最近は大規模信者を抱える教会の牧師が「仏教国はみな貧しい」「坊さんたちは無駄なことはやめて早くイエスを信じなければ」などと発言、李政権のキリスト教偏重を背景とする仏教蔑視(べっし)だと騒ぎになった。
韓国といえばキリスト教国家と言われますが、人口の割合から言えば約3割程度だそうで、仏教信者の割合は約2割。
それにしても、政治の舞台で信仰をふりかざしてはいけませんね。
日本でも閣僚の靖国神社参拝などで仏教宗派の抗議行動が起きたりしますが、さすがに今回の韓国の例ほどの騒ぎにはなりません。それほど韓国仏教界は相当怒っているのでしょう。
ちなみに、韓国仏教徒の大多数を抱えるのは「曹溪宗」という宗派で、日本で言えば臨済宗に当たり、よく内紛があることで知られます。
以前は、教団の人事や財政などを握る重要ポスト「総務院長」職をめぐる人事対立で、保守派と改革派が争い、機動隊と乱闘したという騒ぎもありました。
その総本山というべき曹溪寺(チョゲサ)は、日本で言えば、東京丸の内のような中心街に建っています。
曹溪寺
実はこの寺を一度訪問したことがあります。平成8年の、浄土真宗親鸞会 韓国ご法話の時のことで、上の写真もその時のものです。
あまり言いたくありませんが、古かった!畳は完全に変色し、すり切れていても、そのまま放置してあります。
しかし、参詣者は、五体投地の礼拝を行なったり、何万遍の念仏行を励む信者もいたり、信仰心はかなりのものを感じます。
とはいえ、話を聞いてみると、「我が子を良い子にしてください」「病気を治してください」といった現世利益を祈るパターンが多いとか。日本で言う神社信仰でしょうか?
中には「僧侶から念仏を称えれば極楽に往けると教えられました」と言う人もみられます。
そんな韓国仏教に、大規模な抗議行動を起こすほどのエネルギーは、その時は感じられませんでしたが、今回の大統領の仏教蔑視騒ぎに熱く燃え上がるのは国民性からでしょうか。
成り行きを見守りたいところです。
ついでに、平成8年に韓国へ行った時の写真を1枚。
解体工事中の朝鮮総督府です。奥には大統領官邸が見えます。
李明博大統領は、今ここで何を考えているのやら。
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