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「道宗道」の復元 浄土真宗の先達を偲ぶ

道宗

 赤尾の道宗と言えば、親鸞会の法話でも度々登場する妙好人。
 蓮如上人の真摯なお弟子であり、「五箇山と言えば道宗、道宗と言えば五箇山」と言われるほど、現代でもその遺徳が語り継がれる忘れられない人物です。

 最近になって、この道宗が注目されるようになりました。

 というのも、富山県南砺市内の山岳関係者らが、「道宗道」の復元を行なおうとしているというのです。
 今年7月の東海北陸自動車道全線開通をにらみ、地域の歴史遺産を見直すのが狙いのようです。

 この道宗道とは、上平から井波瑞泉寺まで道宗が通った伝説の道だそうで、東山の尾根伝いとみられているそうです。こう聞けば、親鸞会では有名な話を一つ思い出しますね。


 ある正月、蓮如上人が、富山県井波の瑞泉寺で、年を越された時のこと。
 いつものように道宗は、元旦の勤行から参詣するため、真夜中、赤尾から井波までの約三十キロを歩き出した。
 腰まで積もった雪で、思うように進まない。どんな豪傑でも心細くなるような真夜中の山道が続く。だが、蓮如上人を心よりお慕いする道宗の心は明るかった。片道五時間の道のりも、苦にはならない。しかし、例年にない大雪で、山中深く踏み入るほど、雪はいよいよ道宗の行く手を阻み、峠にたどり着いた時には、山を下る道は完全に消えていた。
 道宗は、なおも道なき道を進もうとしたが、方角が全く分からない。もはやこれまでと、断念しかけたその時、ふと目の前の雪に舟を引いたような、一筋の道がついているではないか。
 歓喜した道宗は、一目散に井波へ急いだ。
 一方、夜明けを迎えた井波御坊では、勤行の準備が整えられ、蓮如上人のご出座を請うた。すると上人は、「道宗は来たか」と尋ねられた。
「いえ、まだ参っておりません。ですが、上人さま。今朝はこの雪でございます。とても山から出てくるのは無理かと」
 従者が申し上げると、
「そうでもあるまい。しばらく待とうではないか」
とお答えになった。
 道宗の参詣をいぶかりながらも、一同が彼の到着を待っていると、やがて、全身雪まみれになって、御坊へと向かってくる道宗の姿が現れたではないか。報告を聞かれた蓮如上人は、
「そうか、道宗が着いたか。では、鐘と太鼓を打って、皆に勤行開始の合図を」と命じられる。
 シンとした山合いに澄んだ音が響き渡った。
 元旦に響く鐘と太鼓は、この時から、「道宗打ち」といわれている。
 

「法話に参詣していながら、帰命無量のご調声にあえぬは、三年の飢饉にあったようなものだ」と常日ごろから語っていた道宗ならではのエピソード。
 それほどまでに、浄土真宗の教えを求めた理由は何だったのでしょうか。
 もちろん、親鸞会ではいつも、その本当の親鸞聖人の教えが説かれています。

「道宗道」の復元と共に、教えも広く伝えられるご縁となることを切に願います。


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