パンダが「大往生」?……往生の本当の意味
日本で「パンダ」と言えば、長らく上野動物園の顔とも言うべき存在でしたが、4月30日に上野から姿を消しました。
雄のジャイアントパンダ「リンリン」は22歳。人間で言えば70歳で、かなりの長寿になるそうです。
このような長寿動物が無くなると、きまって新聞記事の見出しに出てくるのが「大往生」の言葉です。
さっそく「パンダのリンリン、大往生」だの、テレビのインタビューでも「大往生ですね」と答えている人もいました。
そもそも、往生に小さいも大きいも無いのですが、長寿で亡くなれば誰でも「往生」できるというのは、浄土真宗の教えからは出てきません。
死んだこと、はたまた困ったことに「往生」と使いがちですが、間違った使い方ですから、これを機会によく勉強すべきでしょう。
「往生」と聞いて思い出すのは、親鸞聖人の「体失・不体失往生の諍論」ですね。
救いは現世か死後か……兄弟子となる善恵房証空との、仏法上での争いなのですが、詳しくは、親鸞会の浄土真宗講座「親鸞聖人の三大諍論とは、どんなことか(1)」をご覧ください。
「往生」の本当の意味が、分かって頂けると思いますよ。
「浄土真宗の教えを学ぶ」カテゴリの記事
- 親鸞会と「御名号本尊」 〜宗制改正、その後〜(2009.02.09)
- 映画「釈迦」に出てくる提婆は勝新太郎が演じた(2009.01.13)
- 葬儀の本来の役割 仏教界の現状と親鸞会の立場(2008.12.24)
- 神仏ごちゃ混ぜの「伊勢参り」……浄土真宗の立場は(2008.09.09)
- 浄土真宗における「追悼」の意味は(2008.07.25)